カスタマーハラスメント(以下、カスハラ)の条例施行に伴い、企業が研修を行うようになってきています。カレイドソリューションズ株式会社(東京都新宿区 代表取締役 高橋興史)は、ゲームを用いた企業研修を強みとし、ハラスメント防止研修や逆パワハラ対策等の研修には、年間2,000名以上の参加実績があります。この度、ハラスメント防止や逆パワハラ対策等の研修開発の中で得られた洞察・知見を「カスハラ」に適用し、カスハラをゲームで学ぶ「ふぞろいな客人たち」を、2025年5月12日(月)より提供を開始します。
カスハラに関する3つの誤解
カスハラには3つの誤解があります。
①「BtoB企業には関係ない」
カスハラは顧客が来店するような業態向けのもので、そうした業態でなければ関係ないと考えられがちです。しかし、従業員が他社に対してカスハラをしないことも企業には求められています。BtoB企業もカスハラの蚊帳の外ではありません。
②「顧客対応を学べば良い」
カスハラの対策としては、クレーム対応などを学べば良いと考えられがちです。ただ、クレーム対応は接客業等ではかねてから行われてきており、今更改めて行うものではありません。「カスハラ」を学ぶ必要があるのです。
③「企業は被害者」
企業は被害者という考え方から、顧客対応を中心とした対策が取られますが、従業員が加害者にならないための教育も必要とされます。一方、「潜在的加害者」として従業員を扱うと逆にハラスメントが増えるという研究もあります。
どうカスハラを学ぶか
カレイドソリューションズのハラスメント研修は全て「第三者介入」といって、被害者と加害者を見たときに、そこに介入する第三者としての立場で行います。これによって、潜在的加害者として心理的安全性の低い場に置かれてきた従業員は、ハラスメント問題を解決する「ヒーロー」として扱われることになります。
ゲーム「ふぞろいな客人たち」では、多々登場する加害者に従業員が苦しめられていたらどう介入するかといったことを考えます。それが、最終的に被害にあったときや加害者にならないような効果につながっていくのです。
企業はカスハラのガイドラインを作成していますが、パワハラ・セクハラと同様に線引きが難しいと言われています。このため従業員は、どのタイミングでカスハラと判断すべきかが分からずに混乱しています。「これってカスハラ?」を考えられる場を設定し、共通認識を持つことで悩みが減る効果が期待されます。
「ふぞろいな客人たち」を用いた研修プログラムの特徴
このプログラムには3つの特徴があります。
①繰り返される行為の疑似体験ができる
カスハラの研修は、スキルを付与する研修(クレーム対応や交渉、傾聴)とは異なり、重要性認知(カスハラの概念理解を踏まえ、自分と他者の捉え方に差があるため、それが重要という認識)が重要です。捉え方の差を学ぶにはゲームが適しています。本ゲームでは、接客業を舞台に、カスハラかを判断しにくい事例を用いてシミュレーションを行います。特に、「繰り返し」に焦点を当てています。さまざまな顧客から時間が経過する中で徐々にクレームやいやがらせの強度があがる設定にしています。これに対して、タイミングと理由を記録・共有することで、行為が繰り返されることでカスハラになりうることを理解できます。
②グレーゾーンを理解できる
カスハラは「カスタマーからのハラスメント」であり、パワハラやセクハラといった他のハラスメントと重なる部分も存在するため、カスタマーからのパワハラ・セクハラもありえます。ということは、パワハラ・セクハラと同様にグレーゾーンが存在します。カスハラの論点の一つはやはりこのグレーゾーンです。本プログラムでは、他者と比較することで、他者との捉え方の差に気づきグレーゾーンへの理解を深めます。
③カスハラの判断軸を学べ、エスカレートしていく過程が理解できる
カスハラには時間拘束型や暴言型など、8つのパターンがあります。従業員は、パターンを知ることで、はじめて見たものに対応できるようになる必要があります。カスハラは継続性・反復性によって判断され、一度であれば問題ない行為も繰り返されればカスハラになりえます。このため、「時間の経過」をゲームに取り入れ、講義では説明が難しい概念を容易に理解できます。
対応力向上には
当社の「顧客満足とクレーム対応」などと併用すれば「クレーム対応力」の向上もできます。
【参考】カスハラに関するウェビナーのご紹介
「ふぞろいな客人たち」のリリースに先立ち、「カスハラにまつわる3つの誤解と5つのアイデア」というテーマでウェビナーを開催しました。興味がございましたら現在もタイムシフト視聴申込受付中ですので、以下のリンクより視聴登録をしてください。
https://www.kaleidosolutions.com/news/2025/02/seminar_kasuhara
関連リンク
【講義・ワーク型研修】顧客満足の構造を学ぶ-顧客満足とクレーム対応-
公開日: 2025年4月9日