インターンシップ向けのコンテンツ開発を止めて分かったこと【温故知新PJT】 | カレイドソリューションズ

代表コラム

COLUMN

インターンシップ向けのコンテンツ開発を止めて分かったこと【温故知新PJT】

一昨年くらいから、インターンシップの名称に変化がありました。1dayインターンシップは、オープンカンパニーという名前になりました。「就業体験を1日で」には無理があると誰もが感じていましたので、自然な流れと言えるでしょう。「インターンシップを経験した」が1dayなのか数週間なのかが判断しにくいということもあってのことでしょう。先日、大学生の●割がインターンシップを経験していて、平均社数は、、、というデータを見ましたが、1dayインターンシップを1社とカウントすべきなのかはかねがね疑問に感じていました。(2026年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査

会社のビジネスをボードゲームにして学生が体験するという取り組みが1dayインターンシップで一時期大人気でした。オープンカンパニーでも同じことが実施されているのかもしれませんが、昨今は、相談はたまにあるものの、採用周辺の仕事をやっていないからか、そうした案件の相談はほとんどなくなっています。(今は)

かつて1dayインターンシップ向けのゲームを開発した話

私たちはかつて1dayインターンシップの開発案件を採用系の会社さんから多々お請けしていました。現在も今後も採用周りの開発案件を請けることはないでしょう。ただ、過去に開発した経験からの学びは多々ありますので、温故知新プロジェクトで掘り起こしてみました。

数が多すぎて書ききれませんが、私たちの開発した資産運用ゲームも、アクチュアリーゲームも、プランニングゲーム「5days」も、24と題されるトナリノココロ®の原型となったゲームもみな元々は1dayインターンシップから開発されたものでした。

また、他の採用の会社さまと組んで、インターンシップの設計についての考え方を講演するなど、創業して間もなくまだまだ食べていけない時期には、人材開発だけではなく採用領域にも関与せざるを得なかったことは良い思い出です。

採用向けゲームをなぜやらなくなったか

私は、人事制度と研修周辺のコンサルは経験がありましたが、採用分野は全く未経験でしたので、HRM全体を見据えるという意味ではよい経験でした。

採用が厳しくなっている昨今の世の中では、人材獲得競争が激化し、採用予算が積み増しされています。そうした中で、タイパよく自社ビジネスの魅力を伝える方便として「ゲーム」は非常に魅力的で、それだけでビジネスが成立するくらいの市場があります。ゲームを高品質かつ短時間で開発するには、システム開発と同じだけの労力と金額がかかり、1案件1000万円という規模感であってもまったく驚くものではありません。

ただ、採用のお仕事は1度作って終わりになってしまいがちです。私たちは、そうしたビジネスをしたいとは思っていません。

ゲーム、特に研修のゲーム開発は、一度作ってからが勝負といっても過言ではありません。10回の法則と言って、10回以上のテストプレイを経なければ世に出せないのは当然ですが、10回のテストを経たとしても「完璧」になることはまずありえません。お客さまはそれぞれ違っているので、さまざまな意見をいただき、どんどん磨き上げていきます。そうしたことができるのは、単発のイベントではなく、研修ならではなのです。採用の開発案件を狩猟型の活動とすると、私たちの研修の開発案件は農耕型の活動で、一度開発してからどんどん磨き上げていっています。

そうした更新の履歴は、サイトの「更新情報」において定期的に発信していますが、こうした情報を発信しているのもそもそもこうした発想からなのです。当社のユーザー向けマニュアルにはベータというマークをつけていることがあります。それは、世の中のあらゆるプロダクトは永遠のベータ版という考え方からなのです。

昨今は、ゲーム研修を提供する会社が増えてきていますが、当社は「ゲームのクオリティが他社と全く違う」というご評価を頂くことが多いです。それはひとえに当社が長年改修を繰り返していることによるものなのだろうと考えています。

人気のコラムBEST5

コラム カテゴリー別

コラム 年別アーカイブ