2013年頃、弊社のパートナーのヒューマンブリッジの佐々木さんのご紹介で、ポジティブ心理学関連の団体の立ち上げに伴ってのコンテンツ提供をしたり、その界隈の仕事を色々といただいた時期がありました。その頃には、ポジティブ心理学のアジアにおける拠点であるシンガポールのポジティブ心理学のスクールを訪ねたりしました。
ポジティブ心理学については、連作でコラムを書きましたので気になる方はこちらをお読みください。ポジティブ心理学(1)
その中で、主要な概念の一つである「レジリエンス」に出会いました。レジリエンスは今では知らない方がいないくらいメジャーな用語となりましたが、当時はまだご存じの方がほとんどいない状態でした。
その際に、私が一緒に仕事をしていた久世さんと業務提携し、当社のコンテンツを組み合わせてレジリエンスが学べるようにサービス化したものが「バウンスバック」です。ポジティブ心理学(4)バウンスバック!について
具体的には、現在でも人気のある「モチベーションマジック®」と当時人気の高かった「トナリノココロ®」を組み合わせて使うという内容です。ここに、専門家である久世氏の講義が加わります。
バウンスバックという言葉も更に聞き慣れない気がしますが、レジリエンスを端的に表す言葉です。
レジリエンスは、Re-silienceと書きますが、Reはご存じの通り、バックという意味を持ち、バウンスバックのバックはこのReを指しています。次に、Silienceはさまざまな英語と対応しますが、ジャンプが最もイメージしやすいでしょう。
ジャンプ+バックがレジリエンスの語義なのです。私は、研修ではレジリエンスのことを「ぴょんと(元に)戻る」ことだと説明しています。ただ、海外ではジャンプを用いずに「バウンス」を使うのだそうです。バウンスというと、某レコード店のフリーペーパーを思い出してしまいますが、ジャンプと似た「跳ねる」という意味で用いるそうで、バウンスバックの方が普通なのだそうです。
バウンスというと、言葉の意味から「バウンド」をイメージしますが、軽微な違いはあれど、バウンドだと思っておいてもよさそうです。要するに「跳ねて戻る」ということです。
さて、こうしたレジリエンスのコア概念を冠した「バウンスバック」ですが、震災後のタイミングでもっと広がるかと思いましたが、講師派遣型であったことと、当時は講師派遣を公式には行っていなかったことや、講師の人気化などのさまざまな事情が重なり、ほぼ企画倒れとなってしまいました。
現在は、トナリノココロ®などは用いずに、モチベーションマジック®を中心としたレジリエンス研修を提供していますが、この当時のインプットが参考になっています。
公開日: 2025年1月14日