私事ですが、この1月と2月に、祖母と父を送り出しました。私は弔事に縁遠かったので、立て続けのことにとてもショックを受けました。
祖母との別れ、父との別れ、ともに悲しかったのですが、とりわけ急だった父との別れには、後悔があります。
あまり父とは向き合ってこなかったので、「感謝」や自分が父をどう思っているのかという「想い」を自分の言葉で伝えることができず、気恥ずかしさから、いつか伝える機会もあると思っていたら、その機会は結局訪れませんでした。
この「気持ちを伝えたい」という感情は、ずっと持ち続けていた感情で、どうやったら伝えられるのかなって考えたこともありました。そんな後悔を友人にはなしたところ、
「おまえの作った「トナリノココロ」ってまさにお前が親父さんにしたかったことを形にしたゲームじゃないか。相手の良いところを褒めて、ありがとうを伝えるっていうことの習慣づけをするゲームなんだろ?そのゲームが広がっていけばお前の親父さんにもお前の気持ち届くんじゃないか」
といわれました。
あまり、肉親の死と商売を結びつけるのもあれなのですが、以前もコラムに書いたとおり、作品には制作者の癖や想い、価値観がでるものです。トナリノココロは、個人的には私らしくないなぁと思う部分もあったのですが、意外にも自分の深層が出ていたんだなと感じました。
後悔しないために、他人への感謝を言葉にしながら今を生きることが本当に大切。この気持ちを大切にしながら、感謝の気持ちを忘れずに生きていくことが今自分にできることかなと感じた次第です。
世の中が新年度を迎えると、何か誓いを立てたくなるのですが、今回は「感謝を言葉にする」を意識して、仕事をしていきたいと思います。
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公開日: 2010年4月10日