数年前に、「研修はただにできないのか?」というエントリーを書きました。
その後、「フリー」の発売、そしてダイヤモンド誌でのフリーの解説などを読み、「フリーミアム」という概念を知りました。
フリーミアムとは、フリーとプレミアムをあわせた造語で、基本サービスは無料、そして、プレミアムサービスは有料という仕組みです。
2つ買ったらもう1つとか、無料コーヒーで集客してそれ以外の商品を販売するとか、広告掲載で雑誌を無料化するという従来の無料モデルとは、異なるモデルとのことでした。
興味はあったものの、モバゲータウンやグリーなどの課金モデルにはフリーミアムが感じられるものの、ネットビジネス以外では、フリーミアムらしきやり方をしている例が思いつかず、自社にフリーミアムという概念を適用するにはどうあるべきかを考えていました。
ところで、私は創業時にお世話になった某氏にボードゲームからビジネスゲームを着想する方法を教わって以来、色々とその構造を研究するようにしています。
ボードゲームは、日本よりも海外の方が数段進んでいて、日本には有志の方が輸入し、ルールの翻訳を付けて販売していたりします。
なぜこんな話をするかというと、このゲームのルールの翻訳というのが、 フリーミアムモデルなのです。ゲーム愛好家の方々は、どうやらゲームのルールを見て夢想し、気に入ったら購入するという購買行動をすることもあるようです。
ルールという基本サービスを意図してか、意図しないでか、公開していることで、市場の広がりに貢献しているという側面があるのです。
この業界の構造をみて、考えました。
弊社は現在、5年振りにホームページのマイナーチェンジを進めているのですが、その中に「無料研修教材」のページを作ろうと思っています。
弊社の経営理念は、「あらゆる人に良質な啓発の機会を」なのですが、まだまだ「あらゆる人」に届いているとはいえません(今年度はのべ参加者が11000人ですが、まだまだです)。
なので、これまで開発したケーススタディやテスト問題など、簡易なコンテンツを無料公開にする予定です。 そして、改変したいとかクレジットを外して使用したいとか、そういったプレミアムサービスを希望されるお客さまに対しては課金させていただくというのも面白いかなと思っています。
ちなみに、研修会社はどこの会社もコンテンツを持っていますので、著作権さえ留保できていればこのやり方はどこでもできると思います。
カテゴリー: コラム総合 ,代表コラム ,当社の経営を考える
公開日: 2010年9月9日