4月頃に、アイデア創出に関するご相談を頂きました。「アイデアが出ない」ことへのソリューションの依頼です。
私は、自分自身を比較的アイデアを出せる方だと思っていますが、世の中のすべての人がアイデアを出せるわけではありませんから、それを見据えて方法論を学ぶべきと考え、2009年ごろからアイデア創出を学びました。
学んだ所感として、アイデア創出は必ずしも万能ではないことが分かりました。いくつかの前提が整っている場合に機能するものです。
重要なのは、「アイデアを出しても安全な環境」です。アイデアを出したら「言ったもん負け」「上司から詰められる」「決して上司から承認されることはない」という環境でアイデアが出ることはありません。
概ね以下のようなものが求められる
- 上司側がきちんとアイデアを受け止めること(上司要因)
- 部下側が物おじせずにアイデアを発言できること(本人要因①コミュニケーション)
- そして、そもそも発言する内容としてアイデアを持っていること(本人要因②コンテンツ)
これらが結果として「意見を出しやすい環境(環境要因)」につながります。
当社では、上記の①②を整えてから③を行うことで、「アイデア創出方法を学んだが、結果が出ない」という残念な研修にならないように配慮をしています。「どうせアイデアを出しても・・・」という学習性無力感が支配的だとうまくいきません。「アイデアを出してもいいんだ、それで損をすることはないんだ」というマインドセットにいかに導くかが研修での腕の見せ所なのかもしれません。
今回は「アイデア」について書きましたが、何かに取り組みたいときに、それを阻害しているものという観点では、様々なものと共通する内容です。
公開日: 2022年11月11日