研修に「zoom版」は作るべきか? | ビジネスゲーム研修で人材育成を内製化 | カレイドソリューションズ

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研修に「zoom版」は作るべきか?

本日、講義型研修のオンライン版のリリースをしました。と、そのリリース準備の最中、CiscoのWebexにブレイクアウトルームの機能がつくという情報が入ってきました。各社の情報システム部門が安全性を確認してからの導入になるので、同じウェブ会議システムを導入している企業でもできることが異なる状況が生まれ、「zoom版」「teams版」といっても同じものとは限らなくなります。

こうしたシステムは「一時的」なものです。明日になったらアップデートが入るかもしれません。イノベーションのサイクルそのもので、主だった機能はいつか横並びになっていくでしょう。それに合わせる努力をすべきかどうか。更には、ホームページに「オンライン版」「zoom版」「zoom5.2.1版」のような場合分けはした方が良いのでしょうか。

今回は、研修の「パッケージ」と「バージョン(版)」について書きます。

「パッケージから使う機能を選ぶ」考え方を採用する

当社は「パッケージ」という考え方でサービスを提供しています。以前、「コンテンツ・デリバリー・ストラクチャ」を分けるという話を書きましたが、パッケージとは主に「コンテンツ」部分のことです。例えば、当社の「イエナイヨ」というゲーム研修であれば、これが「パッケージ」です。良いパッケージにはあらゆるカスタマイズを含みます。これは裏を返すと、良いパッケージには使わない機能もたくさん入っていて良いということです。

そして、付帯サービスとなりますが、パッケージという形の変わらないものに対して、当社の営業職の呼称である「ソリューションデザイナー」が最適な構成(ストラクチャ)を「基本料」の範囲でサポートし、お客さまはパッケージ(=コンテンツ)を最適な構成(=ストラクチャ)で「デリバリー」をしていただく。当社はもともとそういった発想で成り立っていたわけですので、そこに原点回帰して考えました。

なので、考え方としては、もとからあるオフラインの研修を基本とします。そして、それをそのまま「私たちが」オンラインにできる場合はパッケージに含む。「お客さまの事情により」オンラインにするにあたって利用できない機能がある場合は、パッケージのうち利用できる機能だけをご利用いただく。翻って、私たちが「条件付き」でオンラインにできる場合、たとえばルールを変えればオンラインにできる/逆にルールを変えなければオンラインにできないといった場合もやはりパッケージに含み、「お客さまの承諾の上」ご利用いただく形になります。ただ、目的が異なるものは同じパッケージとはいえないように感じますので便宜上以下のような切り分けを行ってみました。

  • これまでと同じようにできるもの →パッケージ内
  • 機能削減が必要なもの →パッケージ内
  • ルール変更が必要なもの →パッケージ内
  • 同じ目的を別なもので実現するもの →パッケージ外

こうしたことを整理したことで、オンライン会議ツールが仕様変更される度に頭を抱えていたものが楽になりました。更に、この考え方を適用すれば、これまで「できない」と考えていたゲーム研修などについても気軽なご提供ができそうです。

なので、今後「オンライン」の機能追加に関するリリースをどんどん行っていきますし、表現としては「版」と書くとは思いますが、無尽蔵にページが増えていくわけではなく、「商品」としては同じパッケージのページに収まり、お客さまにとっては探しやすい状態になるのではないかと思います。

ゲームのルールや研修のカリキュラムが変わった場合はどう考えればよいのか

少し悩ましいものについて補足を書いておきます。

まず、ゲーム研修に限っての話ですが、ルール(仕組み)が変わったら同じゲームと言えるのかという問いです。悩んだ挙げ句、ボードゲームを例として考えるとわかりやすいと思いました。ボードゲームには拡張パックが発売されたり、数年後に複数の拡張パックを入れたビッグボックスが発売されることがあります。この場合も同じゲームとして扱われているわけです。このため、ビッグボックスのように捉えればよいのかもしれないと捉え直しました。確かにパッケージとはあらゆるカスタマイズを含むものだと考えると、そのサイズが膨張していくのは当然です。

同じようにカリキュラムが変わったら同じ研修だといえるのかという問いもあります。これについても説明します。当社は、研修とパッケージを別物だと考えています。研修はパッケージを包含する概念で、パッケージに付帯業務を合わさることで研修になります。付帯業務とは、研修の設計すなわちカリキュラム作成を指しますが、これは上述の通り、「基本料」として切り分けて付帯業務としているので、パッケージ外のものです。つまり、個社の事情によるカリキュラム構成はパッケージに含まれないため問題がないと考えています。

他にも、学びの幹と枝葉のうち、どこまでがパッケージなのかといったものもありますが、こちらはメンバーコラムに書いているので割愛させていただきます。

以上、補足でした。

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