当社は、新ビジョンを「マス-カレイド」とし、活動を開始しています。マス-カレイドにすることになったのは、当社がニッチビジネスで活動している状態を少しずらしたかったことがあります。少数精鋭で、お問い合わせ中心、かつ通好みのビジネスゲームという商材を選び、ともするとマニアックとも呼ばれる活動を続けてきておりますが、当社はそもそも研修内製化の会社で、ゲーム屋さんではありませんし、ありたいとも思っていません。
会社案内を御覧頂いた方はご存知かもしれませんが、この6年は「マスターピースと呼べる研修コンテンツを20作る」ことをビジョンとして経営を行ってきました。これは、経営理念である「あらゆる人に良質な学びの場を」につながる活動ですし、このビジョンの実現のためには、良質であり続けるために、顧客の声を聞き続け、日々改善を繰り返すという所作の定着にもつながると考えていたからです。
そして、いつの間にか、研修コンテンツだったものが研修ゲームにすり替わってきました。(以前、「学術と素朴理論の間に」というエントリに書きました。)当社の仕事の中で、アセットとして後世に残ると思える仕事の大半は、考え抜いて作ったスライドです。このスライドが実はゲームの原型です。積み上げてきたスライドが実は世の中にとってインパクトを与えられると多いながらも、それはあくまでもおまけという状態が続いていました。これをなんとかしたい。
研修内製化という枠は守りながら、本当の意味でインパクトが与えられる、ゲーム研修ではない「研修」に枠を広げることで、当社はニッチ市場から研修におけるマス市場に活躍の場を移せるのではないかと思いました。これが、マス-カレイドのマスの意味合いです。また、上述の通り、研修内製化の枠は堅守します。この姿勢は、マス-カレイド、つまりmasquerade(仮面舞踏会)です。(masqueはマスクのことですね)わたしたちは、あまり研修の場で前面にたつことはありません。あくまでも顔を出さないマスクド企業として企業の研修を裏方から支えます。
仮面舞踏会は中世ヨーロッパで大人気でした。人気すぎて禁止令が出るほどだったそうです。そして、そこはかとない怪しさがあります。これは、反道徳性といわれることもありますが、常識を疑い、常に「普通はこうだよね、でもうちはこういうやりかたなんだ」という非常識をコンテンツにしてきた当社にとってふさわしいと思うんです。更に、マスカレイドはなんだか楽しそう。名前の通り、楽しく踊り続けているような姿勢で仕事をしていきたいと思っています。
さて、少し脱線しましたが、私の頭の中には、創業してから漠然としてはいるのですが、ある種の研修コンテンツの地図があります。(私自身が学ぶたびに地図が大きくなるのでなかなか書ききれなかったり、書いていると大きくなるという謎の地図です。巷では風呂敷と呼ばれることもあります。)ゲームの可能性・新しい技術などを取り入れながら、この地図は徐々に拡大し、顧客の増加に伴って、徐々にビジネスとしても大きくなってきました。
当社は、マス-カレイドとしてこの壮大な風呂敷をたたむべく、ゲーム研修・非ゲーム研修という線引きを超越し、多くの方から研修の新定番として意識され続ける会社として尽力していきます。引き続きのご支援をよろしくお願いいたします。
公開日: 2018年11月6日