新規事業の営業を1ヶ月半して分かった5つのこと | ビジネスゲーム研修で人材育成を内製化 | カレイドソリューションズ

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新規事業の営業を1ヶ月半して分かった5つのこと

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10月は1営業担当として走り回りました。新規事業の初期段階では、様々な不測の事態が起こります。その不測の事態の裏側には、実は事業を成功に導くインサイトが隠れているからです。「代表自ら」と仰っていただきますが、微差がよく見える代表者が勘所をつかむことが成功のためには不可欠なことなのです。

皆様にとってみたら当然だと思うことでも、売り手側には見えないこともあります。今回はそれらを書いてみたいと思います。

不確実なものへの態度が違う

まず、今回の事業は行われるかが不確実です。最少催行社数として10社を設定しておりますので、申込みをしたからといって提供されるかはわかりませんでした(もちろん、提供されなければ金銭は発生しません)。こうした不確実に対する態度が会社によって異なることが学びでした。認知の話と共通するかもしれませんが、不確実だから確実性が高まってから申し込もうという会社と、不確実なものだからこそ応援するために率先して申し込もうという会社があるようです。(会社の論理がある中で後者のスタンスで接していただけるご担当者様が多く、嬉しい限りです。)

10社に到達したことで今後お申込は加速しそうですが、常に新しいものを始めるときのローギアには馬力が求められることを改めて確認し、創業時の何の実績もないときのような辛いけれどもワクワクする感じを再体験できています。

必要だから買う思考様式と必要になるかもしれないから買う思考様式

今回の事業では何がいつ提供されるかはわかりません。それが本事業の最大の阻害要因になることがありました。ここは厚めに書きます。「必要だから買う」という思考様式と「必要になるかもしれないから買う」という思考様式があり、前者の「必要だから買う」アプローチと今回の新規事業は相性がかなり悪そうでした。企業は、問題ドリブンで物事が進む傾向があります。つまり、解消したい問題があるのでそれを解決できる商材を購買するという考え方をします。今回の事業では、問題が解決できるかはわからないため相性が悪いのです。

逆に、投資であると考え、未来において発生するリスクを減らす、未来に体制が整備されることで問題が迅速に解決できるという考え方の会社とは相性がすこぶる良いようでした。この視点の違いは、会社によるものかとも思いましたが、職位が上になるほど後者のアプローチになることがわかりました。このため、本事業の序盤でのご発注は経営者や執行役員や事業部長などの未来志向で物事を考える方々に集中しました。

また、必要だから買うという思考様式の会社様に向けて、開発コンセプトや提供されるカテゴリを開示し、更には開発パイプライン上にある(開発中だからといってかならず入るかは未定)コンテンツ例をご紹介したりもしましたが、この情報提供は意思決定を覆せたかというと有効だったような気がしません。結局のところ、全て決まっていないと難しいようなのです。

これらの方々に共通している発言として「高くても必要なものを買う」があります。今回の事業では、完成したものを後から購入する場合、1種で30万円となるのですが、定期購読であれば6種で30万円となります。私の主観では、自社にあうものが一つもこない確率は低いと見積もります。なので、後者が合理的だと感じますし、だからこそ本ビジネスの成功を信じて疑わないのですが、リスク選好の度合い次第では、自社にあったものが一つもこない場合のリスクがとれず、後から購入する方が安心なようなのです。これにも驚かされました。

ビジネスへのスピード感は各社大きく違う

経営戦略でいうところの戦略計画学派とアダプティブ戦略の違いと近いものがあるのですが、事業環境の変化が早いから目まぐるしく変わる環境に迅速に柔軟に対応したいと考える会社さまにかなりウケが良いのも驚くべきところでした。こうしたスタンスの会社は当社が提唱する将来的に棚からコンテンツを引っ張り出すことで火急のニーズに即対応できることを価値と感じていただけました。世界規模でビジネスされている会社様に多く、スピード感が合致するようです。

自社社員が研修の主体になることへの不安感

本事業は、各現場にて先輩社員などが講師をすることも想定していますが、自社社員への信頼度が各社まちまちで「研修慣れしていない」などの理由で講師ができないと感じる方もいたようです。ただ、これは本事業に対してのご意見というよりは、社員が講師を務めること全般に対する不安感だったようです。当初想定していた業態ではこの傾向が強く、難しいと感じる場面もありました。

当社のケイパビリティへの不安感

最後に、当社が年間6種の新コンテンツを開発するケイパビリティがあるのかというご懸念もありました。こちらについては、当社のビジネスでは御提案時に半製品を作ることがあり、それが10年分ストックされているので比較的容易に開発できるのですが、たしかに説明不足もあったためかご不安を感じられた方もいるようでした。大きな仕事になると自社のケイパビリティを見られるというところは久々の感覚でしたので忘れていたのですが、たしかにこれも重要なことですね。

以上、短期間で多くの会社(実に1ヶ月半でのべ110名以上の方と商談しました)を訪問した結果、大量の「ヒト」についてのインサイトを得ることができました。ゴリゴリの営業マンをするのも楽しいので、楽しんでおります。

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