年始のご挨拶(2016年) | ビジネスゲーム研修で人材育成を内製化 | カレイドソリューションズ

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年始のご挨拶(2016年)

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

私は昨年やり残したことが多かったため、人材開発の領域だけでなく幅広い分野を勉強した年始となりました。

創業したころはスタートアップ周りの情報を沢山知っていましたが、情報がノイズになって本質が見えなくなっていると感じ、新聞もテレビも見るのを止め、書籍や雑誌でまとめて読むようにしました。その結果、考えることに集中でき、本質めいたものが見えやすくなり、更に情報がいらなくなりました。今があるのは、そうした時間投資によって自分なりに本質を見極めた賜物だと思います。

これはつまり情報収集に充てる時間を犠牲にして、他の活動に回したわけですが、一方で、副作用として、世知に疎くなり、俗世離れして、例えば、オリコンチャートを見ても分からなくなってしまいました。

なので、今年の年始はリハビリも兼ねて様々な領域に触れるように意識して過ごしたのですが、その中で、個人的に面白いと感じたのは、6tech(最近、大流行ですね。)です。多くの方にはきっと常識なのかもしれませんが、6tech周りの話を当社に置き換えると新しい発見がありました。

Techの領域では、例えば、ITの会社が金融に手を出せば、fintechといいます、教育に手を出せば、edutechといいます。これは、既存の金融機関がIT活用したり、既存の学校や塾がIT活用するのとは全く異なります。IT業界という黒船が新領域において企業横断的にサービス提供するわけで、ITが前提となっているわけです。

当社はITを使わないため、上記のtech分野には残念ながら入れてもらえないですが、類似性を感じる点もありました。例えば、「シリアスゲーム」は、ITではなくゲームの、教育への転用、医療への転用などを包括した概念ですので、tech領域と似ています。

これも、既存の学校がゲームを活用したり、既存の病院がゲームを活用するのとは異なります。「ゲーム」という黒船がサービス提供するわけで、ゲームが前提となっているわけです。(tech分野と違うのは、ITではないので個別の作り込みがいまだに多いのがやや古さがあるのでしょうか)

当社は、既存の研修事業者へのアンチテーゼとして生まれました。1つの見方としては、「ゲームの知見」を、企業研修領域に取りこむことで、もう1つの見方としては、「内製化」を、企業研修領域に取り込むことで、既存の研修のあり方を変えたいと考えていたのです。

お客さまから、「研修会社が研修内製化教材を売り出すのと、そもそも研修内製化からスタートした御社では考え方が全く異なる。」といわれることがあります。近年、研修会社による研修内製化の教材提供が増えました。これは上述の金融機関のIT活用と同じに見えます。

思想が違うと何が良いのかというと、矛盾を抱えずに済むことです。既存の勢力が新しいことを始める場合、矛盾を抱えることがあります。例えば、研修会社の提供する内製化教材による研修が良いものだとすると、講師派遣で付加価値を証明するのが難しくなってしまいます。(例えば、講師1名/1日に対し、社員の月給並みの付加価値の説明をするのはかなり困難に見えます。)逆に、講師の付加価値を主張するほど、属人性を証明することになり、その内製化教材の価値は相対的に低くなります。要は、内製化教材を使った講師派遣はしにくくなるのです。

こうしてみると、当社は当社なりの役割がきちんとあり、そこからブレずに、粛々と努力することが当社の使命なのではないかなと改めて感じました。「静」の一年だった昨年ですが、今年はこうした役割をきちんと踏まえて、次の一歩を踏み出していきたいと思います。

改めまして、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

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