研修内製化の教材を作る中で、講師の力量に依存しないように、話す内容はスライドに入れ込む方針で開発をしています。
ただ、ゲームのルール説明はスライドにいれないようにしています。
実は、過去にはスライドを作っていました。
更には、それに対応する音声を某FM局で録音したりもしました。
ただ、それを使ってルール説明をしたところ、ルールの理解度が低くなったのです。(前提として、手元にルール説明があるものとして説明します。)
この理由を色々と考えてみました。
手元にルール説明がある場合、耳は講師の説明を聞き、目は手元のルール説明に注意を向け、メモを取ります。
実はこれだけでも、記載された情報と聴いた情報の差に注意を払わなければなりません。
更に、スライドがあると、スライドと手元のルール説明を両方確認しながら聞かなくてはいけません。
この動作はやってもらえばわかりますが、首振り運動です。
首を動かして、細かい文字の多いルール説明の該当箇所に焦点を都度合わせるのは大変です。
また、手元の資料は不要な情報を圧縮されていることが多いですが、スライドには補足説明がなされる傾向があります。
これも参加者にとっては負担になります。
おなじビジネスゲームで、スライドを使う場合と使わない場合のアンケート結果を比較すると、スライドを使った場合の「ルールの難易度」の平均値が「難しい」にやや寄っています。
こうしたこともあって、当社ではルール説明部分のスライド化は止めています。
ただ、お客さまによっては、お客さまから参加者へのホスピタリティから、スライドを追加作成されることがります。
しかし、それが必ずしも有効とは限らないのです。
スライドがあった方が分かりやすいだろうというのは思いこみなんですよね。
公開日: 2015年9月12日