「社内講師は若手相手なら教えられるんですけど、年齢が近くなったり逆転したりすると聴いてもらえなくなっちゃうんですよね。。。」
創業してから何度も聞いた言葉です。
これを踏まえて、「御社のコンテンツは若手向きだから社内講師がやるにはぴったりですよね」と言われることもあります。
これについてどう思いますか?
やはり企業の研修は、『「よく知っている人が」「知らない人に」ものを教えてあげる』とか、『「できない人」に「できる人が」やり方を教えてあげる』といったような伝統的学習観に縛られすぎていると感じます。
これは『あなたたちは「できない」ので、できる人が教えてあげる』という含意があります。この隠れた前提がある限り、教える側は「教えにくい」し、教わる側は「教わりたくない」のです。だから「外部の専門家」という「教える」のにふさわしい人物が選定されることになります。
でも、これって少し古い学習観なんですよね。
「研修=教える」ではなく「考える場」という認識になれば、年齢が制約にならなくなります。若くても年配者に研修はできます。私だって時には定年間際の方々や、上位の管理職研修で登壇します。
若手向きかどうかをコンテンツが決めていることは少なく、自分の学習観が決めているんですね。これがある限り、研修の内製化はいつまでも若手限定の施策に留まってしまいますし、教えにくい対象にはふさわしい人物にふさわしい金額を払うため全体で見たときに学習機会が減ってしまいます。
これは本当にもったいないです。
公開日: 2014年3月12日