振り返りの場を研修で提供していると、
- 気づきの多いタイプ
- 気づきの少ないタイプ
の人がいることに気づきます。
当社では、振り返りに発想技法を用いたワークシートを15分程度で実施し、8つのマスを埋めていきます。
15分という記入時間は大半の方にはぎりぎりです。思慮深いタイプの方と気づきの少ないタイプの方が混在していると思っています。一方、5分弱で書き終える人たちがいます。単語で書いてしまうタイプの方と気づきの多いタイプの方が混在していると思っています。
発想技法を用いたワークシートは、1~2個しか書き出せない人には強力です。講師が期待してそうな気付きやありきたりな気づきを出しおえても、それ以上にマスがあるので、必死に考えてその人なりの気付きを書き出せます。その気付きはその人独自の貴重な気づきになります。8マスはつくづく適当な数でこれ以上は負担になってしまいそうです。
一方、気づきの多いタイプの方にとっては、8マスは少なすぎて、逆にアウトプットを狭めてしまいます。普段考えていることを書けばマスが埋まってしまうのです。(友人が参加したため、このことに気づきました。)このため、その人のその日の気づきまで届かず、自分が普段考えていることが強化されてしまうのです。かといって、もっと用紙をくださいとまで言ってくる人は非常に少ない。これには驚きました。
アウトプットのスピードや量と、パフォーマンスには強い相関があるように思います。気づきの多いタイプの方の豊かなアウトプットは、共有をすることで他の参加者にも良い影響を与えます。にも拘わらず、ワークシートが気付きの多い方のアウトプットを抑制されていたのです。これはもったいないと感じました。
これはやり方が1つしか選べない中で、「気づけない人に気づいてもらう」or「気づける人に更に気づいてもらう」の両方を満たす止揚の問題なのだろうなぁと思いました。ここをクリアすることで学びをもう一歩レベルアップできるのではないかとこのところ考え続けています。
公開日: 2014年3月10日