互酬性という言葉があります。文化人類学などの文脈で使われる言葉です。互酬性というのは、何かをしてもらったら、何かをして返すという考え方です。心理学では返報性といったりもします。
人としてごくごく当たり前のことなのですが、この心理が時に行動に影響を与えることがあることが、随分前にわかりました。
例えば、人を褒めるときに、「どこを褒める」とかではなく、「褒められた人をどう褒め返すか」という互酬性を軸に物事を考える集団があるのですね。これは大きな学びでした。
これは、トナリノココロを運営している際に、一番大きな学びの1つで、トナリノココロの仕組みが集団を毎回バラバラにするからこそ軽減できているのです。逆に、「褒め合う」みたいなワークで、テーブルメンバーが入れ替わらない場合は、この心理に大きく影響されることが想像できます。
研修を運営するときには、1つ注意してみるべきポイントかもしれません。
公開日: 2012年9月10日