ビジネスゲームのお話しをすると、「ファシリテーションが大変ではないですか」という質問を良く頂きます。
ファシリテーションも色々と捉え方があると思うのですが、多くの場合、
「参加者の気づき・学びを引き出し、まとめ上げていくこと」
がファシリテーションと思っている方々が多いようです。※もちろんこれはファシリテーションの一部に過ぎません。
そして、体験会などに参加していただくと、「できそうですね。」に変わることがあります。
これまで、あまり触れてこなかったのですが、実はそこは工夫によってなされているんですね。
まず、前提として踏まえておきたいのが、
- 引きだそうという「運営者主体」のマインドセットが存在する
- 引き出そうとして働きかけてみる
- 結果として、ほとんど引き出せない
- ファシリテーションは難しいというマインドセットが生まれる
という4点です。
これ、どう思いますか。
私の基本スタンスは2つです。
まず、参加者中心主義です。
基本的には参加者は、引き出される対象ではなく、自発的にアイデアを出し、まとめあげていく主体だと考えています。ここが大きく異なるところです。
次に、発想は仕掛けであることです。
問いかけたところで、答えてくれる人なんて多くありません。
多くない回答からまとめあげようという時点でもう既にその研修は破綻しています。
だから、発想技法を使うんです。
当社の研修では、ずっと「マンダラート」という発想技法などを使って、参加者が自分で気づき(=アイデアの一種)を出す支援をしています。
そして、その気づきの共有・最大化を踏まえて、更に他花受粉で追加の気づきを促していきます。
気づきがあるなら普通はいいたくなります。気づきを出すための発散工程が適切にデザインされてないから聞いてもでてこないんです。参加者に主体性がないから・・・という声もたまにありますが、いい気づきがあれば、大抵の場合そんなことはありません。
参加者を中心に据えて、気付きやすいようにすること。
研修内製化支援の会社として、できるだけ講師の力量に依存しないようにと考え続けてきたことで至った考えかもしれませんが、このあたりが感覚が違うように思うんです。
「斬新だ」とお褒め頂いたので、文章にさせていただきます(笑)
公開日: 2012年8月28日