ロジカルコミュニケーションという研修があります。ロジカルコミュニケーションは、「ロジカルシンキング(論理的思考)」+「コミュニケーション」とは似て否なるものと考えています。
確かに、ロジカルに思考するために、MECEやピラミッド構造やロジックツリーなどのフレームワークを学ぶことは大切です。しかし、コミュニケーションというリアルタイムに対応することが求められる場において、頭の中を一瞬でMECEに整理し、整理・構造化できる人は多くないように感じます(実際、私にとっても難しいです。)。
また、ロジカルに考えるということは、一朝一夕に身につくものではありません。ロジカルであることが必要だと感じた後に、意識しながら訓練して、ようやく身につくものです。ただでさえ身につきにくいロジカルシンキング研修に更にコミュニケーションという要素まで追加して、果たして研修効果は上がるのでしょうか?時間が減った分だけ、効果が落ちるのではないでしょうか?
一旦原点に立ち戻ってみたいと思います。なぜ、企業はロジカルコミュニケーションということをいってくるのでしょうか?それは、社員が論理的ではないからでしょうか?私はそうではないと考えます。
「論理的に聞こえない」社員が多いからなのではないか。ロジカルコミュニケーションというコミュニケーションは、相手に分かりやすく「論理的に聞こえる」ようにコミュニケーションをとることであると考えます。人は誰もがそれなりに考えており、頭の中ではそれなりにロジカル(筋道が通っている)です。だれも自分がロジカルではないとは思っていないし、ロジカルでないといわれたら腹も立つでしょう。しかし、その考えている内容を外に出して伝えようと思うと、途端にロジカル「ぽさ」がなくなってしまうのではないでしょうか。
では、ロジカル「ぽく」聞こえるようにするためには、どのようにすればよいのでしょうか?答えは、コンサルティング会社のコンサルタントが、いかにも分かっているかのように話すスキルの中にあるのではないかと考えます。それは、十分にテクニック論で片付けられるものです。
実は、いくつかのポイントを抑えることで、自分の思っていることが相手に伝わりやすい形になり、まるで論理的であるかのようにみえるのです。テクニック論に落とし込めば、「スモールステップの原理(徐々に徐々にレベルを上げていく方法)」が適用できます。つまり簡単なものから徐々に難易度を上げ、答えたらすぐに答えがもらえるようになり、プログラム学習とすることができるんです。
こんなロジカルコミュニケーションのプログラムがあって、「論理的に聞こえる」コミュニケーションスキルを学ぶことができたらいいですよね。
—2014年に開発しました。
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公開日: 2007年11月3日