目標設定での範囲の明確化について | ビジネスゲーム研修で人材育成を内製化 | カレイドソリューションズ

代表コラム

COLUMN

目標設定での範囲の明確化について

目標設定を行うにあたって、目標の範囲を決めるのは重要だが、「範囲」という言葉に様々な考え方があることが実践の過程でわかった。

以前記載したように、範囲とは幅のことで、英語で言えばrangeである。こう書くと、明確に見えるのだが、目標とする内容の幅を書くにあたって、「対象」を書きたい人が多いようなのだ。なので、この「内容」と「対象」について例を挙げて書きたい。

範囲を明確にする際には「内容」と「対象」のどちらの優先度が高いか

「販売」という単語の「範囲」は何か。これを考える際に、販売の「対象」を考える人、例えば、誰に販売するのかを明確にすることを範囲の明確化と捉える人がいる。また、同時に販売の「内容」を考える人、例えば、何を販売するのかを明確にすることを範囲の明確化と考える人がいることがわかった。

これについては明確にしておいた方が良さそうだ。まず、結論からいうと、「どちらも正解だが『内容』の明確化が先」である。

範囲を明確にする際には「内容」と「対象」のどちらの優先度が高いか

英語でSVOOを学んだ記憶があると思う。このOはいずれも「目的語」と呼ばれるが、OはObjectives、つまりSubjective(主体)の反意語であり、客体のことだ。客体のことを「目的」語と呼ぶのがふさわしいのかは置いておこう。

さて、SVOOと言った場合に、2つのOはどう違っただろうか。1つ目のO1を間接目的語、2つ目のO2を直接目的語と呼んだのを記憶している人もいると思う。行為の直接的対象を示す目的語(O2)は「対格」と呼ばれ、日本語では「~を」で表すことが多い(ヲ格目的語という)。O2が狭義の目的語だと考えるのが適切であろう。

一方、行為によって間接的に影響を受ける対象(O1)は「与格」と呼ばれ、「~に」で表すことが多い(ニ格目的語)。これは「重点顧客に」というような対象を示し、直接と比べて広義の目的語だと言えるだろう。(※対格・与格は、厳密に「~に」、「~を」と対応するものではない。)ちなみに、「エンジニアを採用する」のように「対象」であっても動詞によっては「~を」を取ることもあるので注意が必要だが、これは細かい話である。

ワークでは、どちらを明確にしても正解ではあるのだが、まずは「直接的な」内容が不明確ならばO2を明確にし、それが明確な場合は「間接的な」対象が不明確だとしてO1を明確にするのが順序として妥当だと考える。

目標設定ツール「13 Goals」

人気のコラムBEST5

コラム カテゴリー別

コラム 年別アーカイブ