11月の交渉チカラ試しの実施メモを公開します。 | ビジネスゲーム研修で人材育成を内製化 | カレイドソリューションズ

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11月の交渉チカラ試しの実施メモを公開します。

弊社の人気ビジネスゲーム「パラダイス」をベースに「交渉」色を色濃く打ち出し、かつ「他流試合」にした公開型研修「交渉チカラ試し」が昨年11月に開催されました。来週2月12日の実施を前に、前回行った工夫を書いてみたいと思います。

今回は話し方研究所様とのコラボ企画でしたので、俄然意欲がわきました。できる限り既存の「パラダイス」と変化があるように工夫を加えました。

研修は、研修だけで完結しません。事前と事後。これが実は重要になります。

まず、事前ですが、公開講座は誰が何を目的に参加するのかとてもわかりにくい。

このため、挑戦する方々の気持ちのレベルを少なくとも合わせることが大切になります。

些細な工夫ですが、いわゆる「受講票」を送らず「挑戦票」とし、参加者という表記も使わず、「挑戦者」としました。(運営が用意したアンケートに「参加者アンケート」と書いてあってドン引きしました。事前チェックできなかったことに反省です。)

また、挑戦票には、事前の知識として「ビジネス」特に財務会計とマーケティング的考え方が求められると書きました。こう書くことで「一筋縄ではいかないぞ」という印象を持たせたかったのです。

研修の中身ですが、詳細は触れませんが、行った工夫だけ書きます。

まずはBGMです。上記のようにその日の雰囲気づくりに気を使っている以上、来場した時に気分が高揚するような音楽は必須です。

今回は、色々と悩み「半沢直樹のテーマ」「あまちゃん」「パイレーツオブカリビアン」「天国と地獄(運動会のやつね)」から「半沢直樹のテーマ」をかけました。なんとなく、挑戦だという気分になりますね。(タイミング的に2月はどうしようか悩んでいます。)

研修の冒頭は少し失敗しました。まず、目的を話さずに自己紹介から入ってしまいました。ここは次回の要改善点です。この手の企画では冒頭に自己紹介をしてはいけません。まずは、企画の趣旨を伝えて、意欲喚起をして、聴衆分析を質問を通じて行ってから自己紹介が鉄則だと考えています。特にゲームを使った研修で答えを示さないようなものは、「聞くモード」に入ることを徹底的に阻止しないといけません。ここも自己紹介が2名続くという失敗をしました。反省です。

次に交渉の内容に行きたいところですが、交渉って、コミュニケーションの一形態です。自分の主張と相手の主張を相互に聞きあいながら、最終的に価値の創造や合意を拾っていきます。でも、自分の主張ができない人って多いです。更に、研修は「聞く場」であるという認識をもっている聴衆だと特に留意しなければいけません。公開講座の場合、聴衆の状態が分からないので、冒頭は当社の「イエナイヨ」というアサーティブネス研修のツールを使用しました。詳細は省略します。

次に、主張ができても、「なんとなく」の主張では相手とコミュニケーションはとれません。このため、「定量的」「合理的」「事実ベース」に考え、話すことは交渉の前段階で重要になってきます。まずはこの話しから始めました。

例えば、「10円で仕入れたものを9円で売る」ときに、「売らない」「いやだ」とだけ感じた人は、定量の視点がぬけているかもしれません。「1円損する(事実)から売らない(判断)」という根拠が必要です。しかし、人は検討するものが1つしかない場合、定量的に判断できないことが大半です。「10円で仕入れたものを9円で売る」「10円で仕入れたものを8円で売る」という選択肢だったらどうでしょうか。「1円損する(事実)けど売る(判断)」になるかもしれません。結論は変わってきます。

更にいえば、損するくらいなら時間をかけて11円以上で買ってくれる相手を探すのもありです。これが、「選択肢を洗い出すこと」「定量的に比較すること」です。ここ、実は交渉というインタラクティブなコミュニケーションの前段階として重要なんですよね。

あと、そもそも交渉をする気があるかどうかという話もしました。ここは省略します。

さて、その後は、私が「つまらないパート」である定義や意思決定の話をし、その後ゲームを行いました。今回はゲームにも少し工夫をしました。

まず、インターン生の手によるパラダイスカードのインフォグラフィック化。大分見やすく誤解のないものになりました。更にルールブックとテキストを中綴じ製本でコストダウンしました。

ゲームは2度実施するため、1度目のゲームで稼いだ金額をクラス全体で比較して、上位から順に2度目のテーブルを作るというイレギュラーな作成方法をしました。やや偏りがでる可能性があると思いましたが、1~3位が同じテーブルから輩出されました。(これは意外でした。)

ゲームの1回目と2回目に差をつけるために、山札(デッキ)の中から使わないカードを抜き取り、自分たちの都合のよいようにするというカスタマイズをしました。デッキ構築ゲーム的になり面白くなったと思います。ただし、これをやるならもう少し癖のあるカードもあってもいいかもしれませんね。

今回のゲームのアウトプットとして、「戦績証明書」を作成しました。

これは、12人中1位のような結果を記録して配布するものです。

今回は「総合順位」と「総合点」を記入しましたが、1回目と2回目のゲームの点数と順位も合わせてあった方がよかったかなとおもいます。これも反省点です。

これがあることで、どんな方も「救われる」証明書になります。

また、日本の表彰状に近い体裁になってしまったのですが、次回は、海外っぽく、「Excellent」「Very Good」「Good」「Poor」や、「横綱」「大関」「小結」など、少し洒落た体裁にしたいですね。

順位発表は、内田氏の希望によりパイレーツオブカリビアンのテーマで下位から順に行いました。ドラムロールなどがあっても良かったかもしれません。

終了後の振り返りは、参加者から「高橋さんの仕切りがすごい」というお言葉を頂け、スムーズだったのではないかと思います。「感想戦」「マンダラートとその共有」「アクションプランシート」という流れで進めました。アクションプランシートは当社はあまり使わないですが、今回は試験的に使ってみました。
http://www.kaleidosolutions.com/column/201309/post_197.php

「感想戦」及び「フリーディスカッション」ですが、最近とても頻繁に行っていてマイブームです。これまでは人事さんの希望に阿ってミニマルな造りをしていましたが、最近、それだけではなく、贅肉のついたものを好むようになってきました。

ここもうまくいったと思います。非常に実りのある場だったと思います。次回は、上記の改善点を少し見直して挑みたいと思います。

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