事業承継はたまた税務会計のゲームの発掘【温故知新PJT】 | カレイドソリューションズ

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事業承継はたまた税務会計のゲームの発掘【温故知新PJT】

リスクに関する連作です。昨今、高齢化に伴う中小企業の廃業や、M&Aの増加など、色々なキーワードがニュースで飛び交います。

事業承継を行う際には、会社の価値がどの程度かを算定する必要があります。また、オーナー企業等の場合は、会社の価値はすなわちオーナーの資産ですから、ライフイベントとして死亡して後継者に会社を譲るといったことが起こった場合、その資産に対して相続税を支払う必要がでてきます。

といっても、中小の社長にとっては、自社の価値はどの程度か、自分の資産はいったいいくらなのか、自分は事業承継の用意ができているのか、といったことはよほど制度に詳しくなければさっぱり分からないものです。

こうした方々に、保険会社は保険商品を販売することがありますが、販売する側がこの複雑な会社と個人の二重構造を体感的に理解できていないと、販売を円滑に行うことはできません。

当社は、こうした背景で以前保険会社向けにゲームを開発しました。中小企業の社長「イエヤス」には壮年の長男「ヒデタダ」、孫の「イエミツ」、曾孫の「イエツナ」がいます。会社を経営する際に、掛け捨ての定期保険や、貯蓄性のある終身保険に入りながら会社経営を行い、1ラウンドが終了すると10年が経過するというダイナミックな時間間隔のゲームです。

その際に、ライフイベントが発生し、残念ながら事業承継が起こってしまうことがあります。その際に、会社の決算に保険がどう反映されるか、また個人の財産はいくらとして計算されて、相続税はどの程度かといった処理を行います。相続税が払えないとプライスレスな資産を払わなければならないという恐ろしい仕組みも入った斬新なゲームです。

開発終盤に顧客の生死の判定にサイコロを用いたところ、保険にしっかり加入しているグループから「●ね!●ね!」と不謹慎なコールが起こったため、サイコロの仕組みはやめ、予め決定されていた天命に従うようにしたところ、平穏なゲームになったのを強烈に記憶しています。

最低限の財務知識が求められる内容ではあり、一定の時間がかかるのが難点ではありますが、私自身本開発で会社経営と個人の資産形成において開眼したような感覚になりました。もし実施するとしたらスキル系ではなく、組合などでのマネープランなどの研修になるのかもしれませんが、こんな開発事例もありますよということでご紹介させていただきます。

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